『奈良林氏の主張を検証する Part 2』
https://olive.liblo.jp/archives/33320782.html
①そもそも、CPMとは何か
②CPMと他単位の関係(おおよその目安)
③15,000CPMという数値
④アメリシウムで15,000CPMが検出された場合の分量
⑤15,000CPMが600CPMになった場合の残量、減少
⑥ ⑤のときの放出エネルギーはいくらか(算出)
⑦ 一般的な放射性廃棄物のCPMはそもそもいくら程度なのか?
以上のことにより、奈良林氏のデータや発言は科学的にかなり信憑性に欠けるものと結論づけられる。
少なくとも、奈良林氏が実験に使用した試料が15,000CPMだったということは、含まれていたAmはナノグラム程度で、これは低レベル放射性廃棄物(LLW)のものということになります。高レベル放射性廃棄物だと、CPMも3桁以上跳ね上がります(計測不能)。
恐らく、脳内で考えて、それっぽく作り込んだのですかね?
奈良林氏には、まず、ミューオンが増殖するところから詳細にデータを開示してほしいものです。
前提条件
・水の質量:1 L = 1 kg = 1000 g
・水の比熱:c = 4.18 J/g·K
温度上昇の計算
与えるエネルギー:13 J
上昇温度 ΔT は次式で求まります。
ΔT = Q / (m c)
ΔT = 13 / (1000 x 4.18)
ΔT ≒ 0.0031 K
沸騰(沸点100℃とする)させるには、
Q = 1000 x 4.18 x (100-20) = 334,000 J 必要であり、約2万6千分の1です。
ということで、本記事では”テルミット反応”について考えてみることにします。
アルミニウムと酸化鉄:
2Al + Fe₂O₃ → Al₂O₃ + 2Fe - 851 kJ
エネルギー(標準生成エンタルピーからの近似)
反応熱(ΔH) ≈ 約 851 kJ が放出
反応で消費する物質質量
・Al:2 mol → 53.963 g
・Fe₂O₃:1 mol → 159.688 g
・合計反応物質質量 ≈ 213.65 g(反応1回分)
したがって 質量当たりのエネルギー密度は概算で
851 kJ / 0.21365 kg ≈ 3.99 MJ/kg
テルミット反応では、約 4 MJ/kg(= 4 kJ/g) 程度の熱が放出されると見積もられます。これは、水 1 L(= 1 kg)の温度をほぼ 1 °C 上昇させるのに十分な熱量です(理想的にすべての熱が水に吸収された場合)。
また、酸化鉄(Fe₂O₃)1 mol(質量 ≈ 159.7 g)あたり 約 851 kJ の発熱があり、1 kgあたりでは 約 5.3 MJ(= 5300 kJ/kg) に相当します。この値は、高性能爆薬にも匹敵するほどの高いエネルギー密度です。
一方で、「テルミット反応の全発熱量はわずか数キロジュール程度しかないのに、温度が 2000 °C を超える」という説明を聞くと、一見矛盾しているように思えるかもしれません。しかし、これは「全体のエネルギー総量(kJ)」ではなく、「そのエネルギーがどれだけの質量に集中しているか」が温度上昇を決定するためです。
テルミット反応はごく短時間(1 秒未満)で完結し、発生した熱が外部へ逃げにくい条件下で進行します。さらに、生成物である鉄(Fe)や酸化アルミニウム(Al₂O₃)は比熱容量が小さいため、局所的な温度上昇が極めて大きくなります。その結果、局所温度は 2000 °C をはるかに超える場合もあります。
なお、到達温度は熱量そのものだけでなく、粒径、混合比、結合剤や添加物の種類(酸化剤の過剰、酸化鉄の結晶形、粉末の微細化など)、反応速度、生成物の放熱特性などに大きく左右されます。逆に、粒子が粗く混合が不十分な場合は反応が不完全になり、発熱量も低下します。
つまり、全体としてのエネルギーが「たった 4 kJ」程度であっても、それがわずか数グラムの反応物に集中すれば、局所的には 2000 °C を超える高温に達するわけですね。
反応後の生成物の主な熱容量を合計してみると
C ≈ (2×25 + 1×80) ≈ 130 J/K
温度上昇ΔTは、
ΔT = 851,000 / 130 ≈ 6,500 K(理論値)
もちろん実際は放熱や溶融による潜熱消費があるので、理論値より低くなり、約2,500〜3,000 ℃程度の実測値になります。
この温度なら、鉛 Pbが沸騰する可能性はありますね。
後は、このテルミット反応によって生じた局所的温度上昇により、ミュオンが本当に増えるのかという点に絞られますね。
https://olive.liblo.jp/archives/33320782.html
①そもそも、CPMとは何か
②CPMと他単位の関係(おおよその目安)
③15,000CPMという数値
④アメリシウムで15,000CPMが検出された場合の分量
⑤15,000CPMが600CPMになった場合の残量、減少
⑥ ⑤のときの放出エネルギーはいくらか(算出)
⑦ 一般的な放射性廃棄物のCPMはそもそもいくら程度なのか?
最終結論
奈良林氏が純粋な〜gを用いたのであれば、奈良林氏の主張を(発生熱量と温度から)検証する Part 1で示した通り、膨大なエネルギーが発生するのだが、本検証の図表から算出し、Amの総量を算出し、それを元に発生するエネルギーを求めた結果、奈良林氏の試験試料は、低レベル放射性廃棄物(LLW)程度のものであり、また、「鉛が沸騰する」かのように発言をしていたが、実験試料ではそのような沸騰が起きるほどのエネルギーは発生せず(実験で使用した量だと発生エネルギーは13 J)、データと発言に整合性が見られない。以上のことにより、奈良林氏のデータや発言は科学的にかなり信憑性に欠けるものと結論づけられる。
少なくとも、奈良林氏が実験に使用した試料が15,000CPMだったということは、含まれていたAmはナノグラム程度で、これは低レベル放射性廃棄物(LLW)のものということになります。高レベル放射性廃棄物だと、CPMも3桁以上跳ね上がります(計測不能)。
恐らく、脳内で考えて、それっぽく作り込んだのですかね?
奈良林氏には、まず、ミューオンが増殖するところから詳細にデータを開示してほしいものです。
テルミット反応
一つ気になったのが「鉛Pbが沸騰」という点です。ナノグラムレベルの微量Amで核反応によって、生じるエネルギーは、わずか13 J程度です。【13 Jはどの程度のエネルギー?】
確認のため、水1リットル(水温20℃)を13J与えるとどうなるかを検討してみました。前提条件
・水の質量:1 L = 1 kg = 1000 g
・水の比熱:c = 4.18 J/g·K
温度上昇の計算
与えるエネルギー:13 J
上昇温度 ΔT は次式で求まります。
ΔT = Q / (m c)
ΔT = 13 / (1000 x 4.18)
ΔT ≒ 0.0031 K
沸騰(沸点100℃とする)させるには、
Q = 1000 x 4.18 x (100-20) = 334,000 J 必要であり、約2万6千分の1です。
結果
沸騰などせず、約 0.003 ℃の温度上昇。奈良林氏は「鉛が沸騰して」と言っていましたが、”テルミット反応”による熱量だけですね。ということで、本記事では”テルミット反応”について考えてみることにします。
テルミット反応について、どのくらいのエネルギーが発生するのか
以下、代表的なテルミット反応で算出してみます。アルミニウムと酸化鉄:
2Al + Fe₂O₃ → Al₂O₃ + 2Fe - 851 kJ
エネルギー(標準生成エンタルピーからの近似)
反応熱(ΔH) ≈ 約 851 kJ が放出
反応で消費する物質質量
・Al:2 mol → 53.963 g
・Fe₂O₃:1 mol → 159.688 g
・合計反応物質質量 ≈ 213.65 g(反応1回分)
したがって 質量当たりのエネルギー密度は概算で
851 kJ / 0.21365 kg ≈ 3.99 MJ/kg
テルミット反応では、約 4 MJ/kg(= 4 kJ/g) 程度の熱が放出されると見積もられます。これは、水 1 L(= 1 kg)の温度をほぼ 1 °C 上昇させるのに十分な熱量です(理想的にすべての熱が水に吸収された場合)。
また、酸化鉄(Fe₂O₃)1 mol(質量 ≈ 159.7 g)あたり 約 851 kJ の発熱があり、1 kgあたりでは 約 5.3 MJ(= 5300 kJ/kg) に相当します。この値は、高性能爆薬にも匹敵するほどの高いエネルギー密度です。
一方で、「テルミット反応の全発熱量はわずか数キロジュール程度しかないのに、温度が 2000 °C を超える」という説明を聞くと、一見矛盾しているように思えるかもしれません。しかし、これは「全体のエネルギー総量(kJ)」ではなく、「そのエネルギーがどれだけの質量に集中しているか」が温度上昇を決定するためです。
テルミット反応はごく短時間(1 秒未満)で完結し、発生した熱が外部へ逃げにくい条件下で進行します。さらに、生成物である鉄(Fe)や酸化アルミニウム(Al₂O₃)は比熱容量が小さいため、局所的な温度上昇が極めて大きくなります。その結果、局所温度は 2000 °C をはるかに超える場合もあります。
なお、到達温度は熱量そのものだけでなく、粒径、混合比、結合剤や添加物の種類(酸化剤の過剰、酸化鉄の結晶形、粉末の微細化など)、反応速度、生成物の放熱特性などに大きく左右されます。逆に、粒子が粗く混合が不十分な場合は反応が不完全になり、発熱量も低下します。
つまり、全体としてのエネルギーが「たった 4 kJ」程度であっても、それがわずか数グラムの反応物に集中すれば、局所的には 2000 °C を超える高温に達するわけですね。
(具体的な理論値算出)
例えば、1 molのFe₂O₃(159.7 g)が反応して851 kJ放出する場合を想定します。反応後の生成物の主な熱容量を合計してみると
C ≈ (2×25 + 1×80) ≈ 130 J/K
温度上昇ΔTは、
ΔT = 851,000 / 130 ≈ 6,500 K(理論値)
もちろん実際は放熱や溶融による潜熱消費があるので、理論値より低くなり、約2,500〜3,000 ℃程度の実測値になります。
この温度なら、鉛 Pbが沸騰する可能性はありますね。
後は、このテルミット反応によって生じた局所的温度上昇により、ミュオンが本当に増えるのかという点に絞られますね。